起業した二人の物語~新規ビジネスは投資収益率で考えよう~

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これから新しい事業をはじめる方や、起業される方に向けた記事です。先輩経営者が「ビジネスをはじめる前に、これだけは知っておきたかった。ムダに苦労せずに済んだのに・・・」という話があります。それをヒントに、ある特定の優れた技術を持ち、情熱を持って起業される方を、応援する気持ちを込めて記事にまとめてみました。

二人の美容師の物語

はじめに2人の美容師についてのお話しをします。

二人は独立しました。どちらも優れた技術をもつ美容師です。

一人は、新たに土地を買い、自宅兼美容室を建てました。内装もこだわり、自分のイメージにぴったりのきれいなお店です。道具もそこそのグレードの品物を新品で揃えました。オープンの準備に追われ、宣伝も力をいれずに開店しました。立地やサービスがよいので、売上はそこそこありますが、思ったほど利益があがらず、経営はなんとかやっている状態です。将来の不安を抱えたまま、今も返済期間30年で組んだローンを返済中です。

一人は、町中の賃貸物件に目をつけました。廃業したばかりの美容室で、内装も道具もそのままの状態の物件です。改装を行いましたが、なるべくそのまま使って、新たに準備するものについても、状態の良い中古品を格安で仕入れることで、コストを極力抑えました。オープン直後に何度か広告を行い、ホームページもブログ集客に力をいれた結果、すぐに繁盛店ができあがりました。わずか3か月で借金を全額返済し、その後も経営は順調そのものです。2店舗目の出店を計画中です。

もし、あなたが新しいビジネスをするとしたら、どちらのパターンがよいですか?

違いを生むのは、ビジネスのとらえ方

前者の美容師は、自分はその分野で確かな技術があり、サービスを提供できる自信がありました。サービスがよければ自然と売れ、商売がうまくいくと思っていました。しかし現実はなかなか厳しい状況。後者は、自分の提供するサービスやお店作りだけでなく、マーケティングやキャッシュフローの重要性も理解していました。二人の知識の違いは、開店前の準備段階から行動にあらわれています。

もちろん商売をはじめたときから、すべてをマスターしている人はいません。熱意さえあれば、商売に必要なテクニックや知識の多くは、商売をやりながら徐々に上手になっていきます。しかし取り返しのつかないこともあります。ひとつは初期投資です。後になって投資が多すぎたから、時間をさかのぼって止める、といったことはできません。開業でどれぐらいの資金を使うかは、慎重に考慮しなければなりません。

ビジネスの基本は、投資収益率(ROI)

ビジネスは結局のところ、資金を投資して、それを回収する、というのが基本的な考え方です。(もちろんビジネスの中身について社会的な意義や自己実現など深い意味があると思いますが、この記事のテーマではないので割愛します。)
それを評価する指標は、投資収益率です。

投資利益率(とうしりえきりつ)とは、投資額に対してどれだけ経常利益を生み出しているかを見る尺度である。略称はROI(return on investment)である。
wikipediaより

投資収益率という単語は、株式投資や不動産投資など幅広い場面で使われますが、今回のケースを数式で表現すると、次のようになります。

(投資利益率)=(経常利益)÷(投資額)× 100 

計画中のビジネスを投資収益率で評価してみよう

例えば、開業資金1000万円で飲食店を始める場合について考えます。1年間の売上高から仕入原価、人件費、家賃等の諸経費をすべて差し引いた経常利益が 150万円であったなら、ROIは15%になります。

(150万円)÷(1,000万円)× 100 =(15%)

これは「開業資金の15%を1年間で回収できる」という意味なので、開業資金を全額回収するには6.6年かかる計算(1÷0.15=6.6年)になります。一般的に飲食店の目安は、約5-6年ぐらいと言われているので、この計画であればもう少し改善したほうがよさそうですね。

どんな所に気を付けられるのか?

提供するサービスをよく考えるのは当然のこととして、その他にどんなことを注意すべきでしょうか?

初期投資をいかに節約するか?

物件のコストを抑えられる工夫はないでしょうか?居抜き物件もあるでしょうし、椅子やテーブルも新品とほぼ変わらない中古という選択もあります。ただし立地はコスト削減の視点より、店舗の種類に合わせて適した場所を選ぶべきです。

開店直後からすぐに集客する

サービスに絶対に自信があるので、口コミがそよ風のように広がっていくのを待つのか?
時間短縮のため、宣伝広告に投資して、顧客を一気に獲得するのか?
この2択だったら、オススメは後者。そのためのマーケティングにも戦略的に投資することが大事です。

事前の準備は周到に

起業には時には勢いも大切ですが、大胆に行動しつつも、可能な限りネガティブな要素を考慮して失敗の芽を摘むような対処しておくことです。

最後に

あとあと後悔する経営者の多くは、過剰な初期投資で必要以上に長いローン返済に苦労しています。その教訓に学び、投資収益率を意識して、自分の計画を再度見つめ直してみましょう。夢や希望を実現してほしいので、この記事の内容で後押しできればと願っています。

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